2014年8月17日日曜日

梅漬け その後

夏至の梅漬けの会に参加いただいた高村朋子さんより、梅干しのおたよりをいただきました。
なんと、梅をご実家にホームステイさせて干しあげたとのこと!

梅干壷選びも深みにはまりますよね。
かくいう私も、梅壷遍歴があり、ガラス、焼き〆、白磁、など、もっています。
一時は知り合った作家さんに梅干し壷を必ず頼んでいたほど。。。
焼きのあまいのは卓上用にはいいですが、長期保存にはむきません。塩がでてくるから。

では高村さんの
おたより文と写真の一部をご紹介。

世田谷の梅が小金井にいって、畳の上に。
似合います。

つやつやの白米と、青じそ(紫蘇は赤でも青でも梅と相性抜群)、と梅色。ごくん。


★☆★
やはり、三日三晩世話をするのは、働いている私にとっても条件が厳しく、実家に梅干しさんたちをホームステイさせることにしました。梅雨の明けた土日の2日間は、出来る限り面倒を見てあげ、もう1日は母親にお願いしました。

梅雨が明けるまでも、様々なドラマがあり、夏の陶器市で小鹿田焼の親子壺を買ったり、近所の明治時代からある竹細工屋さんで、竹ざるを買ったり…いつもそこには、梅仕事の会話がありました。


(小金井のご実家で、小鹿田焼の)壺に一つ一つ丁寧に納めていた時、ちょうど夕暮れ時で、ひぐらしが鳴いていたので、なんて風情があるんだろう、と思いました。

面倒を見てくれた両親にも少しお裾分けをし、一週間のホームステイを経た梅干しさんたちは、無事に我が家の食卓へ。

こうして、この食卓に迎えるまでの一つ一つの思いを回想しながら、最高の『いただきます』に心を込め、STAUB鍋で炊いた白米と一緒に口に運ばれた感動といったら言葉になりませんでした。

もちろん、梅を採った時のことだけではなく、あの時にお話いただいた、冬の寒い時期を経て、春が来て、花が咲き、そして実をつけた大事な大事な梅であることもしっかり感謝しました。

やはり、日本は四季という素晴らしいものがあって、暑い夏には避暑地に行きたくなるし、寒い冬には南国に憧れたりしますが、やっぱり、四季のある国で生活できることは、贅沢なことかもしれませんね。

そして、昔から変わらない、それぞれの季節の仕事がある。なんて素敵なんだろうと思います。

夏至に梅仕事ができたということも本当に特別な気持ちでいっぱいで、今年の夏は今までにないくらいスペシャルでした。


★☆★

いっぽう、案内役をつとめさせていただきました私は、梅干歴四半世紀を経て、はじめて変わり梅漬けをしました。
変わりといっても、すごく自然のなりゆきで、インドのスパイスをいれたのです。
暑い土用の昼下がり、マンゴーチャツネがあまりにおいしくて、
これはもう梅でやるしかないわ、と、思ったのかどうか、
気づいたら、干そうとしていた青梅に、ターメリックやクミンなどを調合したマサラをふりかけていたのです。
マンゴーの100倍酸っぱいですが、カレーのつけあわせにもいけるし、なんだか梅の世界が広がりました。なづけて天竺梅。

かたくなに(?)保守的な梅干しでやりつづけてきての変化球。
すとんと胸に落ちました。
白梅にする青梅でやったのですが、黄熟梅でやるともっと黄色になりますね。
来年はそれをしてみましょう。

梅の葉は、夏の日差しを浴びて、花芽をつくる準備をしています。
今日は梅の木の下にいってみましょう。






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