比喩としての精霊ですが、
冬至ですっぽり土の中に入り込み、土に精気を与えていた精霊たちが、
立春ごろからは、もう芽吹きとなって天に向かい始めています。
それが例えばふきのとうのように土から顔を出し、
あるいは梅の蕾のように、新芽のように、青空に向かって開いて行く頃。
私たちの心も、冬には内側に向いて豊かな精神世界に眠っていたのが、
外側へと開いて行く。
春分、そして夏至に向かって、梅が結ばれ熟して行くように。
ついついその勢いに押されてしまうと、
繊細な心が破れてしまうこともあるので、
この行ったり来たりの二月を大切に過ごしたいと思います。
心は強くもあるけど、じつは体よりも繊細で壊れやすかったりもするので、
木の芽時に、精神の手綱が切れてしまうこともあるので、今から大切に育てたい。
流行り風邪の気がかりもある中で、必要以上に押し付けられている心だから。
天に放たれて行く心の行方を、優しく見守りたいと、
二月の寒さが体からも教えてくれます。寒さも優しさですね。
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大地から吹き出すふきのとう、ぐんと茎を伸ばしてその蕾が花開くときがやって来たら、
めくるめく春が容赦ないから、
今はもうしばらくゆっくりして、精霊たちが丁寧に羽を広げて飛び立てるように、待つのです。
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今年の梅のゆっくりさに、うなづく満月明けの朝でした。
月暦では1月18日、お正月もおしまいです。
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