2012年8月4日土曜日

nowhere place「flow-er 」水と花と

建築家の平田晃久さんの水のしかけに、IIDのミドリノディレクターの塚田有一の花。

ひとすじの水が、四角い透明な平面を、波紋を描いてひろがり、落ちる。
線、面、粒。
くぎられた矩形を、はてしない円形に。

地球上のここそこをうつした草花
繊細、可憐、圧倒

どこでもない水の花園。

十六夜の月の夜に
演じられた能は「死」をテーマにしたものばかり。

死ぬというのは、その人やその人にまつわる夢もきえるということだ、と能楽師の安田登さんがいった。

お盆が十三夜、十四夜、十五夜ととりおこなわれてきた意味。

月にうつる面影。

高い笛の音が死者をよぶ。


昨夜よりも今夜、月は欠けて、
そしてまた再生する。

亡くなった人の、その夢の声をきいたのはわたしばかりではなかった。


photo by noriko tejima


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